当社は「防災・安心・安全・延命」をキーワードに、長年にわたる産学共同研究によって開発した「社会を支える繊維」を主体に、土木分野の常識を覆す製品を多数提案しています。高分子繊維をもとにしたジオシンセティックス(土地+合成製品)と呼ばれる技術では、業界をリードする存在として、安全で経済的、かつ環境面においても優れた独自技術で、社会インフラを創造しています。自然災害大国である日本の国土を足元から守るために、防災・減災へのニーズに応えた製品を提供しています。
平野部が少なく雨の多い日本では、盛土・地盤補強による土地の有効利用と災害の未然防止が、土木分野の大きなテーマになっており、それらを解決するために高分子材料からなる高強力の格子状ネット(一般名称:ジオグリッド)が使用されています。従来製品は、伸びが大きいために盛土の変形抑止効果が小さく、また、石混じりの土に使用するとその衝撃でネットが破損するという欠点がありましたが、当社のジオグリッドは、ポリエチレン製の格子状ネットに、高強力・低伸度のアラミド繊維を挿入することで、これらの欠点を克服。伸びが小さいために変形抑止効果が大きく、耐衝撃性が高いため使用する土質に関係なく盛土を健全に保持することができます。この構造が盛土や地盤の補強に適していることを実験的に見出し、(一財)土木研究センターの建設技術審査証明を取得するなど、安心して使用できる材料として高い評価を受け、全国の道路に1万件以上の使用実績があります。
災害から生命や財産を守る斜面防災工事は、作業員の高齢化や維持管理費用の増大化などから、施工性が良く低コストの対策が求められています。
当社は、従来の繊維ネットにはない極太ラッシェル網地と、高強度でありながら高い伸度をもつロープを組み合わせた「ネイチャーネット」を主材料とし、その他構成部材にも特殊繊維を使用したフェンス構造体を開発しました。フェンス自体に柔軟性をもたせることで、繊維でありながら150kJまでの高エネルギーの落石にも対応できる、従来の鋼製落石防護柵にない新しいタイプの防護柵です。軽量で作業員の負担軽減につながるほか、設置時・メンテナンス時の低コスト化を実現しています。
従来の土木工事用仮設土のうには、フレキシブルコンテナバッグが使用されてきましたが、穀物など粉粒状貨物の輸送用に作られたため、長時間の屋外設置や土砂の充填に耐えうるものではなく、2004年に発生した福井豪雨の復旧工事でも2か月程度で劣化が進み、吊り下げ撤去ができないという問題が発生しました。この経験から、数年間の耐久性を有する「ツートンバッグ」を開発しました。原糸に練り込まれた紫外線吸収剤が化学繊維の劣化を抑制するため、災害復旧工事や備蓄など様々な用途で長時間設置後でも移動や転用が可能な耐候性に優れた土のうとして活躍しています。(「耐候性大型土のう積層工法」設計・施工マニュアル[第2回改訂版]〈(一財)土木研究センター〉性能評価証明取得。(NETIS 登録番号KT-060144-V)※掲載期間終了)
当製品は、ポリエステル繊維(紫外線吸収剤含有)を使用したラッシェルネット2重構造の袋材で、中詰石材を1~4トンまで充填し、クレーンで吊り上げても設置できる強度を有しています。河川護岸の崩壊を防ぐための根固め工や、のり覆い工として使用されており、従来使用されているコンクリートブロックやフトンカゴ工と比べて軽量で、施工性に優れています。柔軟で地盤追従性に優れていることから、応急災害復旧時の積み重ねも容易で、陸上から水中への設置も容易かつ迅速に行えます。耐薬品性にも優れているため、pHの低い酸性河川での使用も可能です。((一財)土木研究センター建設技術審査証明書(建技審証第0109号)取得。(NETIS登録番号KT-000028-VE)※掲載期間終了)
〒919-0422 坂井市春江町沖布目38-3
TEL. 0776-51-9577
FAX. 0776-51-5545
URL https://www.maedakosen.jp
代表者 | 代表取締役社長 前田 尚宏 |
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設立 | 1972年11月 |
資本金 | 64億2,200万円(2024年6月30日現在) |
従業員数 | 1,218名(2024年6月30日現在)(連結) |
売上高 | 558億3,300万円(2024年6月30日現在) |
事業内容 |
繊維・樹脂を素材とした盛土補強材などの製造、販売
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連絡担当者
「アデム」:補強土排水推進部 辻 慎一朗
「ネイチャーネット」:斜面環境保全推進部 吉田 眞輝
「ツートンバッグ」:水環境保全推進部 土橋 和敬
「ボトルユニット」:水環境保全推進部 土橋 和敬